2012年02月12日

「能のドラマツルギー」

能のドラマツルギー―友枝喜久夫仕舞百番日記 (角川ソフィア文庫) [文庫] / 渡辺 保 (著); 角川書店 (刊)
渡辺保は好きな評論家である。実に理詰めで単なる印象批評に収まらぬ見識を見せる。
それが故友枝喜久夫の、しかも仕舞を評論する、という1冊である。

能、というか古典芸能の場合、まず梗概を書かないと読者に分かってもらえないという恨みがある。少しでも能を齧ったことのある身にはこれが煩わしい。
それと、能は理屈ではないという経験則。面白くない、眠いという状況から、謡を聞いて脳内で文字変換が起きるようになり、そのうちそれもどうでもよくなる。

僕の場合はその瞬間は豊嶋訓三の班女だったし、能の神の言葉が聞こえるようになると、上手下手の別はその声が聞こえるか否かになった。

ということでこの本は面白いのだけど、ちょっと衒学的であった、という話。


posted by 曲月斎 at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 三間四方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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