2010年08月08日

「氷雪の門 樺太1945年夏」再考

ちらと前に書いたけど、
この映画はスラップスティック戦争映画である。

まあ、実によく日ソ不可侵条約を一方的に破棄し、8月9日に対日宣戦布告。で、満州、樺太、千島の3方面から侵攻を始めたのだけど、沖縄同様、樺太も民間人を交えての戦闘地域となった訳で、特に北緯50度の国境線に近いエリアからの居留民の避難の悲惨さは想像に難くない。

この間の悲劇としてはこの映画がテーマとしている真岡郵便局の女性交換手の集団自決があるが、このほかにも北部西海岸・恵須取の近郊、大平鉱山で起きた大平炭鉱病院事件というのもあるのを知った。重症の患者と共に病院に取り残された看護婦がソ連軍の侵攻に伴い、集団自決を計ったというもの。ある意味で真岡の事件よりも悲惨な結末とも言える。

ただ、同時にこれらの話の多くは北海道新聞ではなく、かつて北海道にあった日刊紙、北海タイムスの連載が元になっているというのも興味深い。

ま、ともかくよく民間人がソ連兵に銃殺、機銃掃射、艦砲射撃で蹂躙される場面が続く映画である。で、今、この映画が再発掘されるのは、浅田次郎の小説、北千島占守島での攻防戦を描いた「終わらざる夏」などの発表とも絡んでいるのかもしれない。

ま、重いテーマの映画だし、もっと知られてもいい作品だとは思う。


posted by 曲月斎 at 21:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀幕緞帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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