2009年10月19日

観世寿夫「砧」「羽衣」

「砧」「羽衣」 観世寿夫 至花の二曲「砧」「羽衣」 観世寿夫 至花の二曲


観世寿夫の砧と羽衣。

泣きたくなるくらいにすごい謡だ。
羽衣なんて、謡をかじった人なら、鶴亀の次くらいに習っているはず。
でも、本当の名人が謡うと全く別の曲に聞こえる。

物着のアシライからクリ、サシ、クセ、舞事、そしてキリと続く。
シテの声の厚みもさることながら、地謡になった時に本当に息のあった謡というのはどういうものか、つくづくと教えられる。
我が大学のサークルでは、羽衣のクセとキリは嫌と言うほど、仕舞の地で謡ったものだ。先輩が口移しで教えてくれた調子、位取りは妙に重々しく、キリなどは小書がついているのではないかと思うくらいに緩急自在なものだった。だが、この音源にはそんな断片が聞き取れた。きっとSさんもAさんもこれにあこがれた末のデフォルメだったのであろう、と。

もちろん、寿夫個人の天賦の才だけではない、集団になってもなお光るその才能には改めて感服。今の銕仙会にその気概はありやなしや。

そして、採算の見込みがあるかどうか分からぬこんな音源を復刻してくれた販売元の気合も改めて高く評価したい。


posted by 曲月斎 at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 三間四方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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