2013年06月01日

☆5月に読んだ本。

2013年5月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2463ページ
ナイス数:151ナイス

ねこと国芳ねこと国芳感想
猫好きの浮世絵師、国芳のクロニクルです。 よくできています。 「猫のけん」「猫の稽古」 この団扇絵はかなわん。 六歌仙見たての「当世猫の六毛撰」なんざウマイとしか言いようがない猫の様だ。 猫好きが描く猫の絵の白眉、だろうな。
読了日:5月27日 著者:金子信久
江戸猫 浮世絵 猫づくし江戸猫 浮世絵 猫づくし感想
江戸博で見付けた本。広重、暁斎、春信と名前は並んでいるけど、結局は国芳の本です。 国芳が描く猫は実に巧い。 本当はもっと絵が大判になればいいんだけど、それは本のサイズもあること。 解説も軽妙だし、浮世絵に出てくる猫を良く点描しています。いい本。
読了日:5月27日 著者:稲垣 進一,悳 俊彦
大相撲の見かた (平凡社新書)大相撲の見かた (平凡社新書)感想
大相撲というスポーツ(というか藝能)は自分でやった経験の有無で分かる分からないが大きく分かれる(ま、長唄であれ、小唄であれ、謡、義太夫などなど、藝事は何でもそうなのだが)。 自分でやったことのない人のために、相撲のテクニカルタームを解説、取組中の力士がどんな攻防をしているのかを説くことに主眼を置いた珍しい本。NHKの実況で使う用語の解説であり、相撲はここまで常識の枠に外れたと思うと感慨深い。 ただ巻末に近くなるにつれ、好取組や相撲の科学と自称する部分は今までも見慣れた内容になってくるのが残念。
読了日:5月23日 著者:桑森真介
山伏と僕山伏と僕感想
出羽三山の山伏修行に出掛けた青年の体験談。 ただのルポというよりも、自分の心象風景に重ね合わせての記述に特徴がある。日本、というか、人間という生き物の原初的な信仰はどこもそう大差がないであろうと想像できるが、その感覚を彼は山伏修行の中で体験して、実感しているような。 日本の信仰の中でたぶん、修験道というのは一番身近な存在であったろうけど、神仏分離・廃仏毀釈を経た今となっては一番わかりにくいものかもしれない。でも度しがたくなっている我が身も含めて、彼のように自分の中で一つの「解」を見付ける手がかりかもしれぬ
読了日:5月23日 著者:坂本 大三郎
明治演劇史明治演劇史感想
江戸時代から明治へ。安定(逼塞ともいえるが)の時代から混乱の時を経て、演劇がどううねっていったかを記す。 歌舞伎に関しては筆者自家薬籠中のことなので委細は省くが、興行(座元)の視点からの記述が興味深かった。 能に関しては岩倉具視が画策した天覧能の影響がその後の能楽という文化に与えた影響に関しての指摘も簡潔で筆者ならではの視点だろう。 話が編年調なので、非常に前後重なりあって記述されるのが少し煩雑だけど、それを抜いても十分におもしろい1冊だった。生の演劇は上演された途端に型に嵌って古典化していくのである。
読了日:5月20日 著者:渡辺 保
漢字雑談 (講談社現代新書)漢字雑談 (講談社現代新書)感想
高島先生の本は面白いのだけど、どうも国語政策に関わる話になると硬いんだなあ。
もっと身辺雑事を題材にして書いた随筆は好きなのだけど。
この本は残念ながら前者の方。
ということで。
読了日:5月17日 著者:高島 俊男
山賊ダイアリー(3) (イブニングKC)山賊ダイアリー(3) (イブニングKC)感想
狩猟免許のこと、カラス退治のこと、などなど。 今、自分が暮らすエリアではごく日常的に、隣の生活で起こっていることです。 確かにイノシシはうまいし、シカも工夫次第。 でも、猟友会の高齢化もあるし。 現実に起きていることと、筆者の描くファンタジーと。 大人の絵本ですね。
読了日:5月12日 著者:岡本 健太郎
山賊ダイアリー(2) (イブニングKC)山賊ダイアリー(2) (イブニングKC)感想
罠でイノシシを仕留めた話、スズメバチ狩りの話と、筆者のワイルドライフは進化します。 で途中で「命を頂く」みたいな話が挟まったり。 この間合いが、一般の人が考えるハンティング像と現実の乖離を埋めている気がします。上手い。
読了日:5月12日 著者:岡本 健太郎
山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)感想
おもしろい。漫画というより、画文集なのだけど、間合いがいい。 筆者が故郷の岡山に帰って、狩猟を友とした生活を始めるのがこの巻。 空気銃なので鳥が主体なのだけど、時にヘビやカラスも食べてしまう。 カラスが食べられるとは知らなかったぞ。 つい自分も狩猟を始めたくなってしまうような1冊です。 自分が今暮らしている環境が筆者に似通っている所為もあるけど。
読了日:5月12日 著者:岡本 健太郎
とっさの方言 (ポプラ文庫)とっさの方言 (ポプラ文庫)感想
検索には著者名が2人ですが全64人の作家が綴った方言にまつわる随筆です。雑誌の連載だったようですが、1冊の本にまとめることを多分、想定していたのではないか、と思うほど、編集者の腕が冴えた1冊でもあります。中で、旬な作家は書くものが面白いというのが印象的(EX.有川浩)。逆に大家でもそうでもない方も(例は挙げないで措きます)。すべての方言噺をまとめるように据えた池上永一の一文が掉尾を飾ってめでたい本です。次いでながら、この随筆が連載されていた「asta*」なるポプラ社の雑誌を購読しようかなとさえ思います。
読了日:5月8日 著者:小路幸也,大崎善生
核爆発災害―そのとき何が起こるのか (中公新書)核爆発災害―そのとき何が起こるのか (中公新書)感想
今となってはおめでたい内容というしかないかなあ。永田町に核爆弾が落ちることを想定するより、原発で災害が起こることを想起すべきだったと思う。ある学者が「日本は細菌もウイルスもない無菌室をどう維持するのかに一生懸命だったけど、今の状態はくみ取り式便所並みの状態」と言っていたが、「くみ取り式でも安全、たまに跳ね返ることがあるかもしれないが拭けば問題ない」という論理になるのだろうなあ。
読了日:5月8日 著者:高田 純

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posted by 曲月斎 at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする