2012年04月30日

安芸國虎?

土佐の国はその昔、豪族の割拠する地であった。
山間には平家の落人が暮らす一方、海沿いは中部に長宗我部氏、東は安芸氏、西には都落ちしてきた一条氏と、鼎立状態だったそうな。

戦国末期に、長宗我部氏が国内を統一したのは日本史でならう通りだけど、日本の中央とは別個の歴史が九州などと同様に流れていたようだ。

で、安芸國虎なる人物が、この高知県東部に跋扈し、今もこの地の名に由来するのだが、今やその名残の一番といえば、国道55号沿いにある國虎屋なるうどん屋であろう。

名物は「國虎うどん」。2012033016520000+.jpg

味噌仕立ての豚汁にうどんが入っているという代物。
店の卓子には、おろしショウガが備え付けで、たっぷりのショウガと一味がなかなかにうどんに合う。

心密かに安芸國虎の名を今に残す一番は、國虎屋の「國虎うどん」ではないかと思っている。
posted by 曲月斎 at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 土州日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土佐と言えば

高知に赴任というと、「魚が美味くていいでしょう」と判で捺したようにおっしゃる。

確かに高知は黒潮洗う海に面している。
折しもカツオの時期である。

安芸でも、「魚里」という店を覚えた。
地元の同輩が教えてくれた店だ。383534_162513577210939_100003568922439_216670_1275304042_n.jpg

腹皮を残して刺身にしてもらうのは、相良風?
ともかくもカツオである。そして皿にのっているのはドロメ。
いわゆる静岡でいう「生シラス」である。
この辺りではショウガ醤油でもわさび醤油でもなく、柚子の酢を掛けて食べる。

そして安芸ではもう1軒。
「白川」という鮨屋である。
577762_162512560544374_100003568922439_216666_1464283520_n.jpg
この日は「カツオは今ひとつなので、イシダイは如何ですか」とのこと。
タタキにして出してくれた。
イシダイもこうして食べるのである。

この辺りではアジの開きは頭の部分は開いていない。なぜなのだろう。
いよいよカツオも本番。もうすぐ鮎の季節にもなる。

それと。
太平洋に面しているこの県だが、海水浴場は実は少ない。
何でも「どん深で、海水浴には適さない」からだそうだ。
実に白砂青松、美しい海岸もあるのだけど、海水浴というと、室戸岬を回って東洋町の白浜海岸まで行くか、夜須町の人工海浜か。そのくらいだそうだ。
「その分、川で泳ぐことになっているから」という。川は泳ぐ場所なのである。
posted by 曲月斎 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 土州日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

赴任1カ月

この1カ月、何か雑然と過ごしてきた気がする。
戸惑いの中にまだ、いる気がする。

というのは、何しろ安芸郡は広い。
もちろん、藤枝の時も広かったけど。

それに山深い。川根本町の杉山前町長と電話をする機会があったけど、そのときに「中央構造線の南側は山が険しいからね」という話になった。確かにそうである。

脱輪も経験した。
旧魚梁瀬森林鉄道の軌道敷跡の道を走っていたら、路面の苔にタイヤが滑り、見事に側溝にはまった。538629_157659241029706_100003568922439_204435_1177333076_n.jpg

雨上がりの苔は雪よりも滑るのである。

JAFの救援を待つ1時間半。することもなく、待っていたのであるが、527462_157767121018918_100003568922439_204718_1284117524_n.jpg

道の辺に目をやれば、サトイモ科の花が咲いていた。
この辺りでは「タヌキの小便タゴ」というそうな。狸の小便桶、という意味か。

とあれ、2カ月目に突入である。



posted by 曲月斎 at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 土州日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月29日

ソーダ水の中を

「ソーダ水の中を貨物船が通る」とユーミンが歌った風景。
それは中学、高校の6年間の風景である。母校の教室から、根岸湾の方を眺めていると、そんな景色だった。

わかる授業は古文と日本史ぐらい、数学も英語もダメな生徒はこの景色をボーッと眺めているしかなかった。
DSC_3675_edited-1.jpg
そんな生活を送った校舎は、4階建て、1階部分はグランドレベルでカウント外だった。左右に長い校舎で、外観はドイツのバウハウスを連想させる。コンクリート打ちっ放しの壁に、紺色の鉄製のサッシが並ぶ。見ようによっては、サナトリウムともいうような作りだ。

そんな校舎も50年を超え、耐震補強もあって往年の姿ではないが、老朽化で立て替えである。この学園祭が最後の晴れ姿とあって、横浜に戻って、じっくり眺めてきた。

という折に同窓会もあり、集まった同期は30人ほど。

すでに髪の毛の不自由になった者、あるいは腹が突き出た者(ま、自分のことだけど)もあり、6年の春秋を改めて思い返した。
posted by 曲月斎 at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月01日

3月に読んだ本。

3月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2380ページ
ナイス数:52ナイス


何か読みかけの本が山積したままで、3月は本が読めなかったなあ。出張先でも。仕方ないか、ま、引っ越しもあったし。

matome_gimage_25109_1.jpg






ラーメンと愛国 (講談社現代新書)ラーメンと愛国 (講談社現代新書)
数週前のジョージ・ポットマン先生の講座のタネ本。この本を映像化するとああなるのかな、と。ま、米国の小麦戦略に目を付けたところが、新味、かなあ。
読了日:03月26日 著者:速水 健朗
漢詩の名作集〈下〉漢詩の名作集〈下〉
その点で、この本は読んだ本、というのは適切ではないかもしれない。でも、古めかしい分類に戸惑うかもしれないけど、網羅している分野が広く、古詩から日本の攘夷派の志士まで拾っているのが、この本の特質。日本人の漢詩、というのを再発見する手がかりになるかもしれない。
読了日:03月26日 著者:簡野 道明,田口 暢穗
漢詩の名作集〈上〉漢詩の名作集〈上〉
簡野道明といえば、小生が最初に接した漢和辞典の角川書店の「字源」の筆者。何が書いてあるのか、小学生にわかるはずもない。そして、古い活字は半分潰れかかっていて、いよいよ読みにくい。この本も明治書院の古い冊子の中の1冊。新しく組み直して、仮名遣いを一部改めただけで、新しい命がこの本に吹き込まれた。通読するというよりも、拾い読みするのが楽しい本。
読了日:03月26日 著者:簡野 道明,田口 暢穂
四国遍路とはなにか (角川選書)四国遍路とはなにか (角川選書)
五来重先生の本を読んでから、この本を読むと、すこぶる理解が進みます。というのは、五来先生の宗教民俗学に基づく見解を、合理的に説明してくれるからです。筆者は真言宗の現役僧侶で、その著作を読む機会はなかったのですが冷静な論理の展開はすこぶる好感が持てます。四国遍路とは何なのか。熊野へのしんこう、あるいは観音信仰に由来する補陀落信仰に、日本の古来からの山の神、祖霊信仰、海の彼方を見る常世の国の思想などなど、重層的になっているこの信仰をそう簡単には絵解きしきれないからです。その点でこの本は意欲的でもあります。オス
読了日:03月15日 著者:頼富 本宏
補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)
大部の著作ながら、お急ぎの向きは訳者あとがきと解説を読めばことは足ります。でもカイバや小麦、兵の数と数字を積み上げながら補給の大切さを解いて行きます。非常に論理的で楽しいです。ただ。何をいえば地図が欲しい。数葉ははいっているのですが、続出する地名にちょっと参りました。でもそれを割り引いても長い戦争の歴史の中で、実は主計兵の果たした役割の大きさを教えてくれます。もう一度クラウゼビッツの戦争論を読み直したくなりました。違う印象になるかもしれない。
読了日:03月07日 著者:マーチン・ファン クレフェルト
空海さんに聞いてみよう。 心がうれしくなる88のことばとアイデア空海さんに聞いてみよう。 心がうれしくなる88のことばとアイデア
内容はとても示唆にとんでいるし、空海の性霊集を今度じっくり腰を据えて読み直してみたいと思いました。実に密成さんのお力大、であります。ただ、組み版の体裁が気になりましたね。質問部分が小さめの活字で左側ページの右側に1行で組んであり、答え部分がその4倍くらいの大きさをで答え部分が載っています。要は答えが先に目に入ってしまうんです。で次のページがその典拠になった文とその原文が小さく組んであります。本当はもっと本文がしっかり掲載されていた方がいいですね。あと密成さんの原稿が2ページ。ここの部分は前著に続いて素敵。
読了日:03月07日 著者:白川密成
人魚はア・カペラで歌ふ人魚はア・カペラで歌ふ
久しぶりに丸谷センセの随筆で面白いと思ひましたね。これも掲載誌が「オール讀物」といふ歴史のしからしむるところではないかしら。基本的にこの方は書評家なんでせうね。見たての妙味とwebを飛び回る時の快感。ただ引用が多いのと、ちよつと話し口調に近い文が気になる方もいるでせうが。この本の影響で瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」を買つてきてしまひました。あと本は一気呵成に読むものといふ言説は確かにそうでせうね。このところ読みさしの本が増えているのもその所為かもしれない。
読了日:03月07日 著者:丸谷 才一

2012年3月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター
posted by 曲月斎 at 16:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

荷入れ。

引っ越しの荷は午後1時に届いた。

安芸.jpg
午前中は大雨だったのだけど、午後になったら、見事に晴れた。
現場の差配は白石君という中堅。ベテラン陣も混じる中、テキパキとした差配で、部屋に荷物を収めていく段取りは感服。

そもそも。
今回の引っ越しで。

まず、往路は参りましたね。
確かに荷物は多い。でも、荷造り、積み込みの段階は参りました。

一括梱包を頼んだのですが、肝心のことが表書きに書いていない。どこの部屋にあったか、しか分からない。ここで失敗しましたね。
そして。元町〜藤枝の引っ越しの時は、コンテナを近所に待機させ、そこまで小型トラックでピストン輸送するという策を講じてくれたのに、今回は道幅の広い道に面しているにもかかわらず、本牧からトラック輸送〜品川でコンテナに積み替え、という方法。前回は荷詰めしたスタッフが同行してくれ、現場の指揮を執ってくれた。つまり、積む人とほどく人が同じ、という感覚と、荷造りする人:コンテナに積む人:荷ほどきする人、という個別の仕事になってしまった。本来はこのイベントの全容を把握しているはずなのは、下見に来てくれた人のはずながら、その見通しが甘く、このコンランを招いてしまった。

引越2.jpg
第2に、職人気質の限界。横浜の現場を指揮ってくれたのはKさんというベテラン。確かに重い荷も担げるし、梱包も丁寧。でも量が多いとなると、仕事の分業をもっとしないと時間ばかりがかかる。今日の白石君の働きぶりを見ていて、つくづくと感じますな。

ということで、引っ越しは終わったのでありました。

これからは最低でも「1日1箱」を目標に、荷ほどきをすることにします。
posted by 曲月斎 at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 土州日乗 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする