2011年06月26日

農道空港。

今度の現場の地図を見ていたら、気になるものを見付けた。
「笠岡地区農道離発着場」

要はかつて農水省が全国に建設した「農道空港」である。農道の機能拡充を模索する中で、小型飛行機により付加価値の高い農産物を空輸する事で地域の農業振興をはかる目的で作られた。ゆくゆくは旅客輸送まで視野に入れた計画だったという。全国8カ所で作られたところで、さすがに無駄と気がついて、建設はされなくなったらしいが。

なにしろ真っ平らな農地の上の農道なんて、地上からは見付けるのは困難。
走り回っていると、農道空港4.jpg
てな看板を見付けた。

この先に農道空港があるらしい。

農道空港2.jpg

大きくて頑丈な門扉が現れた。
でもいつにも閉まった気配はなく、すっかりさび付いていること甚だしい。

「この先行き止まり」とあるが、農道は一直線に続いている。

もちろん、無視をして走っていくと、橋の欄干のように見えた鉄パイプは滑走路の「車止め」だった。

農道空港.jpg
西を望むとはるかに滑走路は続く。さすがに農道よりは広い。
現地では気がつかなかったけど、画面の左端に空港の管制塔があるらしい。

今では年に1回ほど、航空ショーもどきが行われていること、ラジコン飛行機を飛ばす場所としては西日本屈指のスポットであること、そして救急救助用のヘリがいるらしいこと……。

農道空港3.jpg

東を望むとすぐおしまい。終端が見える。
きっとこの辺り、イチジクが名産らしいので、「イチジクを都会に輸送するのには飛行場が必要」
なんて論理が通ったのだろうなあ。

今はヒマワリの花、菜の花のフェスティバルなんてのも。

そもそもこの空港のある「笠岡湾干拓地」。
しらべて見れば1966年に国営事業として1810ヘクタールを干拓したそうな。
当時は米、米、米の時代だ。
ダムまで造っての事業だったようだ。

しかし、今走ってみると、牧畜がわずかにあるくらい。休耕地が目立つ。
かつての島が陸続き。
日本海側の象潟は地震の隆起で今の景色になったというが、この風景はあまりに殺風景に見えた。
そんな感傷は行きずりの人間だからだろうか。


posted by 曲月斎 at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 津々浦々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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