2010年05月10日

「台湾鉄路と日本人」


台湾鉄路と日本人―線路に刻まれた日本の軌跡 (交通新聞社新書)

台湾鉄路と日本人―線路に刻まれた日本の軌跡 (交通新聞社新書)

  • 作者: 片倉 佳史
  • 出版社/メーカー: 交通新聞社
  • 発売日: 2010/02
  • メディア: 新書



なぜか駅なかの本屋には鉄道関係の本をよく扱っている店がある。
新橋駅にあった新橋駅書店もそうだったし、桜木町駅のエキナカの本屋もそう。交通新聞社新書が置いてあるなんて。

で、台湾鉄道事情を回顧した1冊。
基隆から台北〜台中〜台南から高雄までの西海岸を通る幹線の建設逸話、それに産業の開発の要望もあって伸びていった支線の話。森林開発、鉱山開発、精糖業。

単なる回顧談に終わらず、結構緻密に現地取材をしてのルポになっているのが楽しい。

最後は台湾鉄道唱歌の紹介で終わっている。

ところで。
中に塩水港という港街が出てくる。製糖業で栄えた街だ。そういえば今でも塩水港精糖という会社があり、横浜の大黒に「さとうのふるさと」という看板を掲げている。元々大洋漁業(マルハ)系の会社だったが、今は三菱商事系に代わっているものの、その会長に納まっているのは元大洋球団の社長。何かうさんくさい総会屋とも付き合いのある、古い総務系のおっさんだと思っていたが、かつては「水産界の政治部長」と言われ、今は「精糖界のドン」と言われているそうな。確かに水産業も製糖業も農水省の保護の下に発展、商売をしてきた業界。何かそこに「巣くう」という感じがこの御仁には似合っている。

台湾の鉄道事情の本からとんでもない話を連想してしまった。ただ、台湾を植民地支配した時代は今も日本のあらゆるところにその姿をとどめているのだと思い、逆に台湾で今もそのインフラが活用されていることを幸いだと思う。いずれにせよ、筆者は鉄道マンであることの誇り、を高く評価しているが、その視点は大事にしたい部分だ。


posted by 曲月斎 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「脇役力」


脇役力<ワキヂカラ> (PHP新書)

脇役力<ワキヂカラ> (PHP新書)

  • 作者: 田口 壮
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2010/04/16
  • メディア: 新書



田口壮。懐かしい選手だ。

彼がプロ入りした時も見ているし、土井正三に陰湿でいじめのような矯正(指導ではない)に遭い、送球がおかしくなっていく姿を見ている。その後、仰木彬に見いだされ、中西太に打撃の手ほどきを受け、立ち直っていく姿も。左翼田口、中堅本西、右翼イチロー。ボクが今まで見た中で一番美しく軽妙華麗な外野陣だった。

そんな彼がカージナルスに行き、フィリーズに行き、カブスに行き。ベンチ25人目の選手として懸命に生きてきた話を、赤福のさらしあんみたいにしてしまった本。

田口の話は具体性があるから面白いのであって、抽象化したり、妙に一般社会の論理に昇華しようとするとつまらなくなる。確かにこの1冊は面白い。でも彼自身が書いていたブログに比すればちょっとビジネス書っぽくしたのが疵だ。

仰木彬、トニー・ラルーサ。いい監督の後ろ姿を見たと思う。僕自身の経験で言えば、近藤貞雄、仰木彬、この2人は有る意味で大きな存在である以上に。

お勧めするかといえば、ほぼ日刊イトイ新聞で掲載された2度の対談「野球のカミサマ、初球だけねらわせてください」「25番目のピース」の方が田口自身の話の持って行きようの軽妙さから、1冊の本よりも上であると思う。

今年はまた、古傷が再発したようだ。交流戦の時にでも会えたらいいなと思っていたけど。
posted by 曲月斎 at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

@つくば 黄色い花粉の霞

オオクラ.bmp先週末は茨城だった。

仕事の現場が常磐道谷和原ICが最寄り。近くにホテルはなし。仕方なく「つくば市」に泊まる。

ホテルフロンティアオオクラだったかな。ともかく筑波エクスプレスの終点、つくば駅の前、というか上にあるホテルである。

夜に到着。辺りを見回すと何もない。
仕方なく知己に電話をして教えを請うと、「確か駅前の西武の6階にレストラン街があったと思う」とのこと。行ってみると人気のないフロアに飲食店が数軒。炉端焼きなら良かろうと入ってみるとこれが実に味気ない。何もないのである。何もここまで喰う必要性などかけらもない。

早々に退散したのであった。

この翌晩は仕方ないのでホテルの中華料理店を利用した。
ホテルの中華は高い、うまくはないの2条件が揃うのが必定。でも廻りに何もないのだから仕方ない。

ま、すごい店でしたな。面倒なのでコースを頼んだのですけど、矢継ぎ早に料理が次々と出てくると思えば、ぴたっと止まってしまい、間が持たない気分になったり。うーん。美味かったのは前菜の生クラゲだけかな。それも……。会計で2人で2万2千円だったかな。あの値段はないでしょ、って感じ。

で肝心の現場ですが。ほぼ真っ平ら。赤松が延々と生えているのですけど、この時季は花粉がすごい。遠くから見ると黄色い霞のようにたなびいて居るんですな。我が愛車で出掛けたのですけど、青い車がなぜか黄色の粉がふいているみたい。さすがに気持ち悪くて即洗車をしたのですが、また翌日も同じ。また洗車をしたのでした。

この前の新三田もそうでしたけど、街に匂いがないんですな。ああいう街に匂いのないところはどうも苦手。ただ、つくば市は中心の部分から5分も車を走らせると何もない農村の匂いはしましたけど。

筑波大の学生諸賢、偉いなと思う。
posted by 曲月斎 at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 津々浦々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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