2010年02月28日

長い冬眠。

長い冬眠もきょうで終わり、である。

もう今週からはまた、西へ東への日々が始まる。
と思っていたら、2週続けての宮里藍の優勝だ。

HSBC選手権での優勝はご立派。
今年もにぎやかな1年になりそうな気がする。
posted by 曲月斎 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

元町ユニオン

P1000006.jpg28日は元町のチャーミングセール最終日。
ちょうど珈琲豆を切らしていたのでキャラバンに買いに行く途中、ユニオンの前を通りかかった。

この日でいったん閉店。建物の建て直しだそうだ。

この通りで昔からの建物といえば何軒残っているだろう。ユニオンはもちろん、改装を繰り返してきたし、もう店構えもすっかり昔の面影はない。それでもどこか戦後の匂いがした。

P1000005.jpg売っているものがどこか違う。

チップトリーのジャムだったり、紀伊国屋のドイツパンだったり。すこしひねたような、固定客しか買わないようなものが置いてあるのだ。

それは昔、進駐軍が在日米軍になり、山手の町並みに外国人がたくさん住んでいた頃からの名残。1週間分の買い物をまとめてして、配達させるような、大きな冷蔵庫のある暮らし。金網の向こう側にあったような。

そんな空気が残っていたからではないか。

昔は千代田ママストアとか、今でも健在のナカヤとか、こういう店があったのが元町らしかったのだけど。

どんな建物に建て替えられるにせよ、横浜の戦後が又一つ消えるような気がする。
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2010年02月27日

オヤジか御曹司か。


俺は、中小企業のおやじ

俺は、中小企業のおやじ

  • 作者: 鈴木 修
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2009/02/24
  • メディア: 単行本



トヨタの社長がアメリカ中をおわびしたり、激励したりしながら歩いているそうだ。

トップとは大変なものだ。

そこで連想したのが同じ自動車会社のトップ。この御仁だ。

この年になると少々、わがままがきつい感じでも仕方ないという感じに思えてしまうのが不思議だし、そのカリスマ性はトヨタの御曹司が及ぶところでもない。

でも、今回のリコール話ではないが、スズキもアメリカでジムニーがリコール騒ぎになったときの話をこの本の中で触れている。
素早さと、使える人脈を最大限に生かして、小さな火事のうちに食い止めた(もっともアメリカ人にジムニーが好かれる車だとは思わないけど)。

この辺りの腹の据わり具合は確かに違うと思う。

スズキ車が好きな1人として、納得してしまうのは小生ばかりではあるまい。
ふと、ニュースを見ていて、この本を思い出した。
posted by 曲月斎 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

FF続報。

前日出掛けた野毛の福田フライ。

きょうは畏友のI君を案内した。

で、あれこれと頼んだのだのだが、「辛いの」というと味が一色になってしま欠点に気付いた。

あれはソースで、これは醬油でと頼んだ方がいいのではないか。

そんな単純なことに気が付いた一夜だった。
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沖大東島

okinodaitojima.jpg
沖大東島。無人島である。

台風の進路予想などでよく聞く、南大東島のさらに南にある。
戦前は燐鉱石の採掘で人が住んでいたというが、それも戦後には途絶えてしまった。でも今でもこの島の所有者はその当時、採掘をしていたラサ工業という会社のもちものある。

今は米軍の射爆場になっているそうだ。

そんなことはどうでもいいんだけど、ここの廻りにあるこの島と南大東島、北大東島は遠くニューギニア周辺で生まれた島だという。
フィリピンプレートの移動に従って漂流をしてきた訳で、今でも年に7センチずつ動いているそうな。

それと日本は植民地の経験がないというけど、実はこの島は事実上の植民地だったという歴史。南、北大東島は八丈島出身の玉置某が明治時代にサトウキビと燐鉱石の採掘を始めた。その時に入植したのが八丈島の住民と沖縄本島からの出稼ぎ。島はすべてこの玉置某の所有地で、市町村は置かれず、警察権を除く一切がこの私企業によって支配されていたという。当然、通貨も病院も郵便も交通も。

その後玉置某から東洋精糖、大日本精糖と所有者が変わってもシステムは変わらず、行政単位が置かれたのは戦後、土地の耕作者への私有が認められたのは1964年だというのだからすごい。

島自体は南太平洋から遠く漂流してきた歴史を持つ。そんな島の暮らし、いつかこの目で見てみたいものだ。

ところで、この島同様、会社統治領ともいうべき島が日本にはほかにもあったという。鳥島(玉置商会)や南鳥島(南鳥島合資会社)、沖大東島(ラサ工業)、幌筵島(日魯漁業)などなど。いろんな歴史があるものです。
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横浜野毛 福田フライ

IMGP0345.jpgツイッターのお仲間に教えてもらった店。

野毛小路、「毛沢東もびっくり」の三陽の向かいくらいにある立ち飲み屋さんである。

間口2間、奥行き5間くらいだろうか。その半分を調理場が占めている感じでカウンターに背中合わせに立つ。

もちろん名物はフライ。アジ、イワシ、クジラ、イカ、ゲソ、卵などからポテト、タマネギ、カボチャなど。生もののメニューはカウンターの中に。入り口近くに置いてある屋台風の結構の中でおばちゃんが揚げ鍋に向かっている。注文するとネタを手際よく油の中に投入、「辛いのにする?」と聞いてくるので、好みで普通のソースか、醬油か、名物の辛いのにするかを選ぶ。

名物の辛いのは醬油ベースに大量のニンニク、トウガラシなどが入った味。これが実に焼酎には合うんだな。

この店はキャッシュオンデリバリしなくても良かったみたいだけど、いつもの立ち飲みのクセでその都度支払った。

ちなみにこの日はアジ、イワシ、クジラ、ゲソ、あさり、ポテト、タマネギとフルコースを堪能した。

雨がそぼ降る中、桜木町に向かったのだが、結構満足満足。
總弥のフライよりも脂っこくない気がするけど、後になると結構堪える感じかな。

でも野毛恐るべし、まだまだ未開拓のゾーンであった。
posted by 曲月斎 at 00:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 美食飽食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月26日

「歌舞伎手帖」


新版 歌舞伎手帖

新版 歌舞伎手帖

  • 作者: 渡辺 保
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01/22
  • メディア: 単行本



いざというときに見付からぬ。

この本は駸々堂出版で出していた時の版が長年愛用の1冊。1ページに演目がまとまっていて非常に便利。
この前、某所で忠臣蔵絡みの芝居を見る時にちょっと見返したかったのに。未だに見付からぬ。

何でもないようだが、本にも1等席、2等席があり、引っ越しの度に1等席の本(たとえば能楽全書、謡曲大観、圓生全集などなど)はだいたいすぐに荷を解くので、紛れるはずのないものなのだが。この歌舞伎手帖も1等席の1冊。

うーん。見付からないとなると新版を買うしかないか……。
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2010年02月25日

春一番。

きょうは本当に暑かった。

グラウンドコートを着て出掛けたのだが、もうほとんど抱えたまま。ベストを着ているのも暑いくらいだ。帰りの京浜急行の車中でも大汗をかいた。

聞けば、きょう春一番が吹いたそうだ。
気象庁のHPによれば、@ 発表する期間は立春から春分までのあいだA 日本海に低気圧があることB 強い南寄りの風(風向は東南東から西南西まで、風速8m/s以上)が吹きC 気温が上昇すること
という4項目が関東地方の春一番の構成要件だそうだ。

この条件がそろわないと春一番とは言わないらしい。

10140885426.jpgこの言葉はどこか、甘酸っぱいような記憶につながるゆえんはこの所為だろうか。

という訳で、きょうは暑かった。春一番である。
posted by 曲月斎 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

三の午 王子稲荷

12ouji-2.jpgふと日めくりを見るときょう25日は三の午。

そうだ、王子稲荷へでも行くかと出掛けた。

2月の午の日には王子稲荷では凧市が立ち、社務所では火伏せの凧が頒けられる。久しぶりに買いに出掛けようかという次第。

京浜東北線に乗って一路王子へ。快速運転だと上野〜田端間がノンストップなのだが、これが意外に速い。

まず裏手の装束稲荷へ。13110102.jpgここでも火伏せの凧を分けているがデザイン的には衣構にかかった装束の形で背中に赤い鳥居とおキツネさん。なかなかいいではないか。

京浜東北線の下をくぐって王子稲荷へ。
以前はこんなことはなかったように思うが、境内は普段は通行禁止、何しろ幼稚園の園地なのだ。手水舎も石盤が取り除けられて砂場に。不思議な景色。こちらの凧は奴凧。明快な話だ。

何で凧が火伏せかというと、風を切るからだそうな。境内の凧市はさすがに三の午とあって気が抜けきった感あり、細工凧の店しか出ていなかった。

帰りに扇屋の玉子焼きと思ったのだが、見付からずに断念。往年の店はすでに畳んで、小さな出店だけにしてしまったようだ。これでは見付からぬのも道理、だ。
posted by 曲月斎 at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 街角辻辻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月23日

「15歳の東京大空襲」


15歳の東京大空襲 (ちくまプリマー新書)

15歳の東京大空襲 (ちくまプリマー新書)

  • 作者: 半藤 一利
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 新書



半藤一利といったら、昭和史もの、である。

金融恐慌から15年戦争に突入していった日本という国を書かせたら、一番冷静な筆致で書ける人だと思う。

その人が書いた自身の戦争体験記だ。10歳そこそこで戦争が本格化し、1945年の東京大空襲を迎える。向島に住んでいた筆者は命からがらで逃げ抜ける。その原体験が今に至るまでの仕事の原点にあるのではないか。

何で、こういう不条理なことが起きるのか、という。

カーチス・ルメイに指揮官が替わって、空爆のスタイルも一転する、そのあたりの下りは、面目躍如だろう。何でこんな目に遭わなくてはいけなかったのか、という1点の疑問を解決するために、営々たる研鑽を積んできたというべきだろう。

あの焦土と化した東京を直視した者として、戦争につながるような1点の曇りも見逃さず、許すまいという決意、それを振り払わなくてはいけないという気構えの原点を見た気がした。

筆者はどこかで得意げな英雄じみた話になるのが嫌で触れてこなかったテーマだという。でもこの本で書いたことは、それまでの筆者のいろいろな本で書いていることの基調低音にほかならない。

そこは歴史探偵と自称する筆者のことだ、勤労動員先での女学生との儚い恋物語あり、父君の特殊関係人の話ありと、ゆるめるところはゆるめての話の展開は間然とするところがないのはさすがというべきだろう。大上段に振りかぶった本とはひと味違った、この筆者の持ち味の出たいい本である。
posted by 曲月斎 at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月21日

いやなクセだが。


円生全集〈第3巻〉 (1967年)

円生全集〈第3巻〉 (1967年)

  • 作者: 三遊亭 円生
  • 出版社/メーカー: 青蛙房
  • 発売日: 1967
  • メディア: −



嫌なクセだけど、念のために唐茄子屋の下りを圓生全集で当たる。
この夜、志ん輔が切った場面はちょうどいいのかも知れないと思い直す。

この青蛙房の圓生全集。輪講ってのが着いて入るんですが、要は東大の落語研究会のメンバーと話し合いをしているのが収録されているわけで、聞く方も聞く方なら、柏木が得意満面で話しているのも何とも鼻持ちならない。

なら、読み直さなきゃいいんですけど、この本が一番手頃なモンで。
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上野鈴本 2月中席夜の部。その2

所用があって。

渋谷から広小路に駆け付けたら、もう中入り後ののいる・こいる。
鈴本は7分の入りというところ。

五明楼玉の輔は「悋気の独楽」。短い持ち時間ながら、手際よくまとめて一席のご機嫌。上々の出来。マクラは前回と同じだったがま、それは寄席ということで。定吉とおかみの遣り取り、造形が面白い。上方ネタを上手にまとめているので関心関心。

奇術の夢葉。前回はサイレントだったが、この日は師匠ゆずりのしゃべり通し。おきまりの鞭をふるってみせて、の一席だった。

さて。

肝心の志ん輔、である。
マクラは前回といっしょ。客席がどうのという噺で、どうこういうことではない。で、どっちへ向かって走り出すのかと思ったら、唐茄子屋政断だった。

勘当になり、吾妻橋で飛び込み(この前も吾妻橋で飛び込む噺だった)、助けられて唐茄子屋になる。天秤棒を担いで、田原町で躓いて唐茄子を売りさばいてもらって、吉原田圃、花魁との思い出噺を混ぜながらの「唐茄子や唐茄子」、売り声もよろしく、誓願寺店に入る前で、切り上げて「唐茄子屋政談の序でございます」。

じゃ、中席の仕舞の日に序でございますもないものだが、時間が経ってみるとそれはそれでいいかという気分になる。

ここで切ってもちょうどいい。

ということで志ん輔の主任はこの日で終わり。鈴本のはね太鼓に送られて帰宅したことであった。
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ゆ」き

花も雪も 払へば清き袂かな
ほんに昔のむかしのことよ
わが待つ人も我を待ちけん
鴛鴦の雄鳥にもの思ひ
羽の凍る衾に鳴く音もさぞな
さなきだに心も遠き夜半の鐘
聞くも淋しきひとり寝の
枕に響く霰の音も
もしやといつそせきかねて
落つる涙のつららより
つらき命は惜しからねども
恋しき人は罪深く
思はぬことのかなしさに
捨てた憂き 捨てた憂き世の山葛


2・20。多彩な出来事があった1日だった。
正直のところを言えば、贅沢な不完全燃焼というべき、か。
ま、明日が過ぎるまでは何もいうまい。

ほんに昔の昔のことよ。
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2010年02月20日

「私の歌舞伎座ものがたり」


私の「歌舞伎座」ものがたり (朝日新書)

私の「歌舞伎座」ものがたり (朝日新書)

  • 作者: 渡辺 保
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2010/02/12
  • メディア: 新書



渡辺保の口調、文章のリズムというのは独特なものがあって、これに慣れ親しんでしまうとすこぶるリズミカルに読める。この本もそんな1冊である。

劇評という分野の山脈にあって、この人は最後の光芒を放つ人ではないかと思う。まず見巧者であること、そして近代的な解釈ができること。その点がこの本でも如何なく発揮されている。

歌舞伎座(といっても戦後再興)の序章から始まって今に至るまで。ちょうど筆者の観劇人生と重なる。そのエポックを1編3、4ページにまとめて描き切っている。

菊五郎劇団、吉右衛門劇団の相克や、歌右衛門という女形の存在の大きさ(それをいたずらに神話化するのではなく)。この戦後の歌舞伎の歴史をその前史から小気味よくつまんでいるので、歌舞伎入門書としても面白いかも知れない。

中で吉右衛門の「鬼界島」、白波の「蔵前の場」などなど、摘出する舞台が非常に楽しい。それ自体、戦後歌舞伎の名場面集ともなっているのが巧みだ。

お勧めしたい1冊である。
posted by 曲月斎 at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

八重洲口 よもだの蕎麦

よもだの蕎麦.jpg期待はしていなかったのだけど、八重洲口の裏通りにある立ち食い、「よもだの蕎麦」
まずまずに巧かった。

食べたかったげそ天が品切れていたのは大量失点だが、それにしても油揚げの中に納豆を入れ、軽く揚げたもの。これがここの汁の味に喪有って結構良かった。

麵つゆの中に脂が溶けてこそ巧くなるのが立ち食いとかの先崎学師は喝破しているが、そのとおりで、普通のキツネともちがう不思議な食感が楽しかった。
posted by 曲月斎 at 01:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 美食飽食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月19日

保土ケ谷・ハングリータイガー本店

2828774.jpgハングリータイガー。
我が青春の思い出と共にある店である。

鉄板の上で俵状のハンバーグを二つ割りにして最後の仕上げをしてもらい食べる。横浜新道星川のこの店は湘南に遊びに行った帰りに、あるいは遊びに出掛ける腹ごしらえに何度立ち寄ったことだろう。

店構えは往年のまま。窓の外の新道を車が走っていく。

この前、畏友と2人で連れだって出かけた。
頼んだのはダブルハンバーグ。おいしかった。
昔そのままだった。

店自体は横浜の市内各地にあったのが、O157騒動で相次ぎ閉鎖してしまった。今は市の北部を中心に展開しているようだけど。

そんなことはどうでもいいわけで、日曜の午後、行列が絶えないのはなるほどと思った。

ただ。青春の時代と比べてさすがに胃袋は小さくなっていたようだ。うー、喰った喰ったの状態。今度は何かとのコンビものにしようと反省するのであった。
posted by 曲月斎 at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 鯨飲馬食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

横浜中央市場・浜膳

kanagawa47.jpg横浜の中央市場の中にも、食堂はある。

中で有名なのは市場食堂。ともかく大盛りらしい。
今まで出掛けるチャンスもないままに過ごしてきたが、この朝、意を決して出掛けた。

で、守衛所で市場食堂の場所を聞くと、事務所棟の裏にあるスロープの下だという。のこのこと歩いていくとあった。

でも、肝心の食堂はシャッターが半分閉まっていて、やっているの? って感じ。そこで隣の浜膳に入った。

通常のメニューのほかに、日替わりがホワイトボードにあり、この日はマグロ刺し身定食、ホタテ定食(刺し身orフライ)、イカ天ぷら定食などなど。で、選んだのはアジの天ぷら定食+豚汁+目玉焼き。

ま、おいしかったな。何より清潔だし、女将さんは愛想がいいし、きびきびしている。ああいうのがいい。味もまずまずだったし。見ていると、常連は鮭定食を頼む人が多かったような。

また、出掛けたくなるような店だった。
市場の入り口、滝の川が直角に曲がっているので、幸橋と万代橋が直角に架かっている景色というのも、不思議な景色ではあった。真ん中の親柱は一本で兼用しているんだから。
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2010年02月18日

「寺よ、変われ」


寺よ、変われ (岩波新書)

寺よ、変われ (岩波新書)

  • 作者: 高橋 卓志
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 新書



親父殿の7回忌を済ませたばかりで、寺への思いが強いだけに、印象深く読んだ。

この筆者は臨済宗の寺の住侶のようではあるけど、事情はどの宗派でも同じだろう。都会ではニンゲン関係の希薄さが寺との紐帯を失わせ、地方では人口減少そのもので寺が支えきれなくなる。そんな中で今まで通りの「葬式仏教」でいいのか、という問い直しである。

我が宗旨の真言宗。
供養に際して読む経典は「理趣経」ということになっている。
実はこの経、解説書を読み、耳になれ親しむとなるほどと思うこともあるのではあるけど、いかんせん難解なのである。
しかも僧籍のないものが読むことを基本的にはタブーなので、余計に親しまれることはない。

この日、我が檀那寺の住持はいつもの通り、開経の文句のあと、この経典を読み始めた。初段を読んで途中でお焼香を、となり、そこで表白。誰それが卒塔婆を建てたという部分を読み上げ、経に続いた。

全17段あるこの経のうち読んだのは数段。後は諸仏の真言を数回唱えて終わりであった。この間約20分。ちなみにこの日のお布施は3万円だったが。

実は2月など死人の多い月だ。法要を希望する檀家は多い。この日も11時からの組、13時からの組の間に挟まっての法要だったらしい。よほど忙しいと見えて、庫裏には宅配のピザがとどいていた。。

寺との付き合い。いろいろ考えなくてはいけない。現実に自分の家の墓の維持ができなくなる。自分が死んだ後はどうなろうと構わないが、親の時はそうは行かない。それまでは今、思っている鬱憤をかんたんに晴らして、寺との関係をこじらす必要もないので、そのままにする。いよいよ疎遠になる。この悪循環だろう。

寺側が戒名代、法要料などで維持されているのは分かるけれど、それ以上に檀家がいての寺であるということを忘れかけている気がする。世襲の住職制度が定着している今となっては。

あれこれと寺側に提案してみたいことはある。でも、と思う。

ま、いざとなれば、街の斎場で葬儀社の斡旋してくれる坊さんで用を済ませて、納骨すれば済むことではあるけれど。その時には寺との全面的な戦いをせねばなるまいし。

ただ。生前に満足な戒律の説明もせず、死んだ後で授戒して戒名(真宗なら法名だが)というシステムはおかしい。その戒名だって、高野山なら専門書店に「戒名の名付け方」という手引書まで売っているのだし、世には
法名戒名大字典

法名戒名大字典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 1996/02
  • メディア: −



なんていう本もあるくらいなのだから。
生前の故人を満足に知らないような住侶に戒名なんて、という忌がして成らぬ。

自分の戒名……。まず要るかどうかを考えなければ成らぬが、元ご同業の坊さんが東京にいるので、そのお僧にでも相談して事前に付けておいてもらうかな。形ばかり残って、金の噺ばかりの寺との付き合い方はいささか辟易しているのは事実だから。
posted by 曲月斎 at 03:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「粟谷菊生 能語り」


粟谷菊生 能語り

粟谷菊生 能語り

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ぺりかん社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 単行本



元々は広島の能楽師の粟谷家。とはいえ、東京で生まれ育った菊生はいかにも東京弁を話す能楽師だった。

学生の頃、何番か見ているはずだが、際立った印象はない。でも、本の中身を読んでいると楽しくなる。

能が分かる人が読めば楽しい。能を知らない人が読んでも、能ってこんなものなのか、舞台の人はこんなことを考えているのか、という発見がある。

以前にも取り上げた世代とは違い、観世寿夫、榮夫、静夫の3兄弟に煽られまくった世代。その世代がすでに老境に入り、記したものだけに、たんに教えられたままではないところが面白いのだ。

また、粟谷家の当主でなかったことも幸いしたのかもしれない。闊達な語り口には次男ならではの伸びやかさがある。

そして何より、こういう形、口調を生かした1冊にまとめ上げた子息の明生師とぺりかん社の編輯者の労を多としたい。丁寧な作り方の本です。
posted by 曲月斎 at 01:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 三間四方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

横浜駅西口・味珍/闇市の味

味珍.jpg横浜駅西口、岡田屋モアーズと東急ホテルに挟まれた三角地帯にある。

狸小路というこの路地、両側に飲み屋が並ぶ。中で目当ては豚の味珍である。狸小路.jpg

ツイッターで教えてもらった店で、豚の内臓肉の料理が名物とのこと。で飲むのはもちろん焼酎である。

1階の三角形になったカウンターに座る。先客はすでに4人。それぞれにすでに結構飲んでいる雰囲気。まず飲み物は「やかん」と頼む。小皿に乗ったコップに並々と宝焼酎25度が注がれる。好みでここで梅エキスをいれてもいい。でも正直のところ、あの甘みが苦手なのでしばらくは生で飲む。

まず注文はピータンと白菜漬け、胃袋。焼酎を半分ほど空けたところで、隣の先客が烏竜茶を頼んでいる。頼むと、缶入りの烏竜茶と氷入りのコップをくれるのでこれでウーロンハイという寸法。

胃袋は軽く甘辛い醬油味。香料はないみたい。ヌルッとした食感が独特だ。ピータンといい、このモツといい、焼酎にはよく合う。

後から来た常連客。「きょうは寒いんで暖かいの」というとホット烏竜茶缶が出てきた。お茶割りか。

久しぶりに梅エキスを少し入れてみた。やはり甘い。でも甲類の焼酎が生のままでは飲みにくいのを確かに緩和してくれる。

店内にはニッポン放送が流れていて、江本がどうでもいい野球の講釈をしている。胃袋が終わったので耳を頼む。「初めてかい?」と店員殿。「その小皿に辛子をたっぷり入れて。そうそう。酢を入れて。もっともっと。玉が残らないくらいに溶かしたら、好みで醬油もね。辛いのが好きならラー油も」と食べ方の指南をしてくれた。そう、耳の方が食感がいい。zenpin.jpg

見ていると尻尾がよく出ているようで、頭を頼んだ客は居なかった。

ヤカンと呼ばれる焼酎。宝焼酎の25度である。アラビア風のヤカンには蓋もついていて、器用に注いでくれる。「半分」という注文も可。半分くらいついでくれる。飲みながら「もう半分」という気味の悪い落語を思い出した。

結局、焼酎2杯、肉料理2皿、ピータンに白菜と烏竜茶2本で3040円。焼酎を生で飲んだ所為か酔いが軽いのだけどボディブローのように残っている感じ。

あの豚料理は焼酎を割らずに飲むというスタイルにはよく合う。体験したことはないけど、きっと闇市のカストリ焼酎とかはあんな雰囲気だったのかしらん。
posted by 曲月斎 at 01:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 鯨飲馬食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする