2008年02月29日

だるまの目。

今、住んでいるこの辺りは、結構、だるまの市が立つ。

先日もS市のだるま市に出掛けたのだか、手ぶらでも申し訳ないような気がして。

インターネットで検索すると、「向かって右、だるまの左目から入れる」という話が多いみたい。でもどっちから入れてもいいんだろうけどね。

知り合いが、「最初から両目に入れる。願いごとをかなえてくれたら両目に墨を入れるというのは少し違う気がする」といっていたのをオモ出した。でもいきなり両目に墨を入れるのも変な気になって起こりそうな気配ではあるのだけど。29日は大安。
posted by 曲月斎 at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「竈神と厠神」

「竈神と厠神 異界と此の世の境」


小さいころ、自宅の便所は水洗式でしたか、くみ取り式でしたか。
くみ取り式を経験していない人の方が大半を占める時代でしょう。

小さいころ、かまどがある家を見たことがありますか。
どんな田舎でもプロパンガスが普及して、かまどがある家というのはほとんど絶滅していました。

そんな中で、この本を読むと、微かに残っている記憶のあわいの中に立ち戻るような気がします。

便所が異界への結節点であったという考察は確かにそうだったと思うし、日本には神棚や仏壇に祀る「表の神」と、納戸や台所、屋根裏に祀るような「裏の神」がいたのを思い出します。

「便所は裸で入っちゃダメだよ」と言われたことありませんか。
そう、便所は異界、他界への入り口だったのです。
そんな昔の記憶を思い出させてくれるような1冊でした。

民俗学の本はある意味で、帰納法の証明ですから、A=B、A=C、みたいな積み重ねをしていくことで、無限の彼方の考えを示すものです。その点でこの本は、この分野の泰斗、柳田国男や折口信夫のような、独断がないのが物足りないのですけども。
posted by 曲月斎 at 01:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「露探」

「露探―日露戦争期のメディアと国民意識」

少し前に評判になった1冊。

何が評判になったかというと、「露探」という言葉が如何に世間を跳梁闊歩したか、という分析のおもしろさからだ。

「露探」つまり、ロシアのスパイということ。日露戦争前夜から、この言葉が日本のメディアの中に登場し、この称号を貼り付けられた人間は否やもなく、敵視されるようになった。

実際にその根拠もほとんどないままに。でも、当時のメディアの稚拙さを嗤うことはできまい。今の日本でも、決まり文句を奉られた側は、それを払拭するすべはないのは一緒なのだから。

この言葉の誕生から、あらがう手段もないままに独自に成長していったさまを後付けしたこの1冊は、ある意味で日本という国の空気の形成具合を分析した物とも言える。

もちろん「露探」なんてもう死語だ。でもその成長過程が今ではありえない、と言い切れないのが空しい。阿川弘之はこんな空気のさまを「軽剽」といった。ただ、リベラルな考えを示した人間を「非国民」と糾弾した歴史はもう半分以上過去のものになっているのだから。あの道を忘れてはいけないという自戒を込めて。
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2008年02月26日

「ルポ 戦後縦断」

4006021240.jpg「ルポ戦後縦断―トップ屋は見た」


かつて「トップ屋」という職業、というか仕事があった。
今風に言えば、ライターということになるのかな。

独自の取材ルートで事柄の裏をルポしたり、すっぱ抜きをしたり。ま、余りプラスのイメージで語られることはないけど。

でもその中から後に多くの文筆家を輩出しているのは事実で、そのひとりの梶山季之の作品集。
昭和30年代に文藝春秋などを中心に発表したものが中心だけど、その取材力と視点の犀利さには驚くばかり。読んでいて今にも当てはまるものが多いし、さらに後にここで書いていることが日本の世の中で次々と起こっているのもまた、新鮮な発見だった。

ものを書く、ということはこういう楽しさを言うのだろうと思う。以下目次からいくつか気になった作品を。

・皇太子妃スクープの記/話題小説 皇太子の恋
 言うまでもなく今の美智子皇后の結婚報道が飛び交った時の取材秘話。小説という形で真実を描いたところが興味深い。

・かくて「鶴見事故」は起こる―スポンサーなき企業の悲劇
 国鉄、今のJRが背負わされてきた矛盾と、それゆえの安全確保にまで手が回らない構図を見事に示している。最近の福知山線での事故もこの構図の延長線上にある。

・赤線深く静かに潜航す―ステッキ・ガールという名の淑女たち
 売防法施行以降の風俗ルポ。そののちにトルコ風呂という名で復活し、今はソープランドから携帯サイトまでその仕事は脈々と続く。

・ストライキの果て―王子争議のもたらしたもの
 日本の左翼運動の一つの帰結点を示すような話。その後の御用組合会社が生んだ悲劇もまた、王子製紙が当時さらした姿に他ならぬ。

・ブラジル“勝ち組”を操った黒井い魔手
 ブラジルに「勝ち組」という珍事が起きたことは既知であったけど、その裏に軍票を使った金儲け話があったとは知らなかった。

という具合で、示唆に富む作品が続く。これが1000円なら安いものである。お勧めの1冊。
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2008年02月25日

風邪である。

実に風邪である。
先週の金曜日。
風邪が悪化しそうな兆候があった。

そこで近所の開業医にいく。この医者が何とも「名医」で「これから悪くなるようならまた薬を出すけど、まあトローチでも嘗めておいて」とくれたのがトローチだけ。

こっちは長年つきあっている自分の体調。やばいよなと思ったけど、その日の午後は大キライな会議とやらがあって、午後から夜まで延々と拘束される始末。

で案の定、風邪は悪化し、翌日、近所の薬局へ行き、手近な漢方薬を買って服用したが、漢方薬で済ませるには症状が悪化していたのか、咳込んで肋間は痛くなる、腹筋は痛くなる。おまけに声が嗄れてどうしようもない。熱も普段は低めなのに、37度5分。最悪の週末である。

日ごろ、簡単に救急外来なんていくものではないと戒められているので、売薬でじっと我慢だが、症状がいよいよもって悪化。今朝、くだんの医者に行けば「悪くなったみたいですね。薬出しますね」だと。

何を考えているのかね。正直、こういう医者を藪というのだろうね。実に、ひどい。武士の情けで固有名詞はあげないでおくが……。近所の医者である。
posted by 曲月斎 at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月19日

Liberty Bell

「空飛ぶモンティ・パイソン」“日本語吹替復活”DVD BOX

マーチ王スーザのCDを聞いていたら、「自由の鐘」なる1曲がかかった。かつて、東京12Chで一部に密かな人気を誇った「空飛ぶモンティ・パイソン」のテーマ曲である。

長年、音源は失われたとされてきたこの日本語版の音源が発見され、今般、ボックスDVDで発売されたのである。

こりゃ買うしかないでしょ。面白いんだから。というわけで、手配をしたんですけど、我が家のDVDレコーダーの調子が悪いことが今、判明しました。もし品物が届いても、しばらくはお預け、であります。

何が面白いか、ご存じない向きは、一度調べてみてくだされ。
posted by 曲月斎 at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 銀幕緞帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月02日

樟脳の香りとともに……

樟脳の香りとともに、焼香をしてきました。

礼服が入らない現実の前に、世界でこれほどサイズが変わっても対応できる服というのはありがたいものだ、と思いつつ紋付き袴を着たのですが、なにぶん、普段はつかう宛てもなく、桐箱の中に樟脳漬けにしてあるので、壮絶な香りでありました。身の中の虫もすべていなくなってしまいそう。

というような冗言はさておき、我が身に近い年代の方の訃報はどこまで行っても辛いものです。ずっとそんなことを考えつつ、寝ることにします。
posted by 曲月斎 at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月01日

「日本の10大新宗教」




先の大阪府知事選を始め、選挙では公明党が大きな集票マシンとなる。その母体はご存じの創価学会。それに限らず、日本には色々な「新宗教」がある。江戸時代末に始まった教派神道系の宗教から、2度の弾圧を受けた大本教、そして宗教なのかどうか分からないけど、生長の家とか、真如苑とか。

そういう新宗教を10選らんで、解説、分析したのがこの1冊。この手の本にしてはすごく犀利な感じで、分かりやすい。

取り上げているのは、天理教、大本、生長の家、天照皇大神宮教と爾宇、立正佼成会と霊友会、創価学会、世界救世教・神慈秀明会と真光系教団、PL教団、真如苑、GLA。
筆者自身もこのほかに、金光教、善隣教、阿含宗を取り上げたかったと書いているが、ぜひ取り上げて欲しかった気がする。

何が新鮮かというと、いわゆる教派神道系の新宗教は神道の影響下にあり、法華経系の新宗教は都市化の波の中で、アイデンティティを見失った世相に合ったものとして見、また真如苑やGLAは都市化がさらに進んで自分本位、単位が家ではなく個になった時代の宗教と見定めているところが面白い。そして今にどういう影響を及ぼしているのかということに言及しているところが新鮮だった。

以前、取り上げた
「日本ばちかん巡り」

はルポのおもしろさはあるけれども、ルポはそれから先を読み手が斟酌しなくてはいけない。それに対してこの1冊は紐の解き目くらいは示してあるので、読みやすく思った。

お勧めの新書。
posted by 曲月斎 at 00:13| Comment(0) | TrackBack(1) | 雑事雑用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする