2006年09月28日

ある指揮者の死

数日前、首都高速のETC専用レーンでの安全対策の不備について小さな記事が出た。

高速道路で導入が進むETC(自動料金収受システム)のレーン上で起きた料金所収受員の死亡事故で、東京労働局は21日、旧首都高速道路公団(現首都高速道路会社)幹部らが労災防止措置を怠ったとして、収受業務を請け負っていた会社と旧公団幹部ら6人を労働安全衛生法違反容疑で東京地検に書類送検した。(中略)事故は05年9月22日未明、東京都渋谷区の首都高速4号下り線初台料金所で起きた。ETC専用レーンに、ETCカード未挿入とみられるタクシーが進入し、2人いた収受員のうち上井章さん(当時63)が、対応のためにブースを出て隣のETC兼用レーンを横切ろうとした際、トラックにはねられた。 (アサヒコムから)

で、この事故に遭った人の名が気になっていた。というのはTBSの番組では、元自衛隊員で第2の人生を歩き始めたばかり、というコメントが入っていたからだ。もしかしたら、かつてこのブログでも紹介した「軍艦マーチのすべて」で、現役の指揮者として颯爽としたタクト捌きを見せた、あの指揮者・上井章ではないか、と。

たまたま、海上自衛隊音楽隊のメンバーに出くわす機会があった。気になって尋ねてみると、やはりそうであるという。
「永久保存盤 軍艦マーチのすべて」

上井はこの1枚で、軍艦マーチの原稿のヘ長調版と、オリジナルの変ロ長調版を振っている。どちらも切れ味のいい演奏だ。手跡は残るとはいえ、何ともやりきれない気分になる。白い制服の軍楽隊から高速道路の料金収受員に、そして突然の事故。何がその間にあったのかは分からない。でも、名演奏を残した指揮者が死んでいた、ということは事実である。

posted by 曲月斎 at 02:43| Comment(1) | TrackBack(0) | 天象乃音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「相撲部屋24時 おかみさん奮戦記」講談社+α新書

「相撲部屋24時 おかみさん奮戦記」

突貫おじさんの異名をとった元関脇富士桜の中村親方夫人が書いた本。
この本の下敷きは東洋英和女学院大学院で修士論文となった「今日の力士養成のあり方」と題する論文の抄録だ。
前半部分は相撲の社会の仕組みについての解説で、内部から見た目だけに、新視点もある。後段は力士にアンケートを実施しての内容。部屋のおかみならではの悩みや実感がにじんでいて面白い。

核家族化、少子化の進む中で、新弟子の反発する力、悔しがり方が減っておとなしくなっているという実感は納得できるし、それを集団生活の中の人間関係を身につけることで変貌していくという見方が面白い。

それとなにより、かつての日本の文化同様、「型の習得」というのが修業の課程で重視されてきたのに、それが若手の親方衆の間から消えつつあるのではないかという危惧は確かに現実味を帯びていると思う。
posted by 曲月斎 at 01:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 汗牛充棟 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今はもう秋

気が付けば、もう9月も末だ。秋である。
数日前からワイシャツも半袖から長袖にした。
さすがに朝夕の冷え込みに閉口してのことだ。

きょう、電車でふと上を見上げると紅葉の造花が中吊り広告に。よくよく見るとサントリーの伊右衛門の宣伝だった。
中吊りに造花を遣うなんて初めて見た気がする。いろいろと考えるものではあるなあ、と思わず1枚。
伊右衛門中吊り

posted by 曲月斎 at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 街角辻辻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月06日

ススキの瓶

ウシュクベ


まだ満月という訳ではないけれど、閏七月の満月が7日。
仲秋の名月は今年は10月7日になる。

月見というとススキが付きものであるけれど、子供心のススキの花瓶はなぜかウイスキーの陶器瓶だった。何のウイスキーだったのだろう。
トリスバー、ニッカバーが全盛だったこの時代だ(余談ながら、バーといえば、小津安二郎の「彼岸花」に出てくる岸田今日子演じるマダムのシーンがいいと思うのだが)が、なぜかカクテルブームだったようで、あばら屋になぜかリキュールが数種(今にして思えば安物だが)があったのが今でも不可解だが。

という訳で、今年は上のウシュクベの瓶を担いで帰ってきた。なぜかこういう肌合いの瓶にススキは似合うような気がするのだが。
posted by 曲月斎 at 23:39| Comment(1) | TrackBack(0) | 身辺雑事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「大相撲大変」松田忠徳

「大相撲大変」


何が書きたいのか、よく分からない本。
大変だという中身がないのと、自分の視座が専門家としてのものなのか、それとも一介のファンなのか。立場が揺れまくる。
専門家を自負する割には引用が多いのが気になる。

2匹目のどじやう狙い、だったかな。
posted by 曲月斎 at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 積本抛讀 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

亀戸ぎょうざ

亀戸餃子

という店に連れて行かれた。
1人前5個で250円。ぎょうざライスにすると、ぎょうざ10個にスープと漬け物、ライスが付いて700円。
ちょっと満足。でも、本当に好きな餃子はもっと皮が厚くてもちっとしたやつか、具がたっぷりでもっとカリッとした皮の方が好きだなあ。
ともあれ、ちょっと満足。
今度はレバニラ炒めにしてみようかな。
posted by 曲月斎 at 01:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 鯨飲馬食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月03日

「豆腐一丁そば」

小田急沿線の立ち食い蕎麦屋は「箱根そば」
ここの夏の名物はといえば「豆腐一丁蕎麦」であります。
タネも仕掛けもない。冷やしたかけそばの上に、パックから取り出した豆腐を一丁景気よく載せてお終い。裾模様に天かすが入っているけど、これはまずい天かすだからじゃまという物だ。
豆腐一丁蕎麦


ネギと生姜を薬味に丼の底の方のタレを付けつつ、豆腐を食べ、蕎麦を食べ。
この一杯で辞めておけばいい物を自体の打開に資するかと、新生姜の天ぷらを足したが自体は悪化するばかり。
こういうものもある、という心意気の商品なのでしょう。ちなみにお代は380円也。
posted by 曲月斎 at 02:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 鯨飲馬食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウルトラマン生誕40周年記念展

ポスター

なかなか身動きが付かないけど、たまたま川崎・生田の専大まで行く用事があり、ふと近所の岡本太郎記念美術館でウルトラマンの特別展をやっているのを思い出して足を伸ばした。
ウルトラ

ちょうど世代的に物心ついたころがウルトラマンの放映が始まったころ。その哲学的な内容はさておき、ともかくウルトラマンを見ていないと、何か話題に取り残されるような感じが在った時代だ。
野球といえば巨人一辺倒。そんな中で新しいヒーロー像が出てきた気がしている。

ウルトラ2

誕生してから40年だそうな。
それにしても、初代ウルトラマンの簡素なこと。ストーリーもメッセージ性はあったにせよ、余計なことをしていない感じがした。
当時の食卓を考えると、7時過ぎには夕飯が終わり、8時前に父親が帰ってきて独りで食べていたような。もちろんおかずが1品2品多いのはいうまでもない。
そんな時代に、こんなテレビ作品が作られていたというのは不思議な感じがする。もちろん、そうではない凡百の番組があったのはいうまでもないことだけど。

期間は9月24日まで。

で、岡本太郎記念美術館というからピンと来なかったのだけど、この場所は悲しい事故のあった場所でもあったはず。というのは関東ローム層での崖崩れの実験をしたいという訳で、水をがばがばと撒き、いざ崖崩れが起きてみたら想定よりはるかに大きく、その報道や実験に携わった人が物故した事件があった。美術館からの帰り道、その時の慰霊碑が小さく建っていたので、「やはりね」と思い出した次第。
posted by 曲月斎 at 02:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 街角辻辻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする